指導者の心は言葉の端に出る

学校の先生やサッカーのコーチ、保育士、ジムのトレーナーなどあらゆる指導職に大切なことは、”言葉”です。

 

 わかりやすく相手に伝えられるか

 相手の考えていることを汲み取れるか

 相手の気持ちを盛り上げられるか

 

人と関わる仕事なので、コミュニケーションツールである言葉がとても大切になりますよね。

今回は、「指導者の心は言葉の端に出る」というテーマで話をします。

 

相手のことをどのように捉えているかは、表情や態度だけでなく、言葉にも出てきます。

 

例えば、

 また

 いつも

 やっぱり

 さすが

といった言葉の背景には相手の本心が見え隠れします。

 

「またお前か」

子ども相手と言えど、「お前」という言葉を使うことがそもそもナンセンスだと思いますが、このセリフは指導者が相手のことをよく思っていない気持ちがにじみ出てしまっていますよね。

確かに、「また」失敗したかもしれません。

しかし、相手も「あ〜、またやってしまった」と凹んでいるところへ追い打ちをかけるようにこういったセリフを吐かなくてもいいかと思います。

相手の自尊心を傷つけてしまうので、意識して避けましょう。

 

「いつもありがとう」

ただの「ありがとう」ではなく、「いつも」をつけることで、毎回あなたがやってくれているのは見ているよ、というメッセージになります。こちらはポジティブなケースですが、この「いつも」は当然ネガティブな意味を強める言葉にもなります。

例えば、

「いつもお前がゲームをダメにする」

というと、言われた側は、「オレはどうせダメだから、やめよう」と思ってしまいます。

つい、感情的になると使ってしまう言葉ではありますが、本当に”いつも”なんてことは滅多にあることではありませんので、ネガティブなことを話すときはやはり使うべきではない言葉ですね。

 

「やっぱりね」

「やっぱり」には、”思っていたとおり”という意味がこもるので、ネガティブな表現で用いられると言われた側は、ダブルでショックですよね。

学校や学童などでの犯人探しのときによく使われている印象がありますが、ぜひ良い犯人探し(誰かが掃除をしておいてくれたなど)のときに使い、ポジティブな意味を強めてほしいものです。

言われると日頃の相手の気持ちが透けて見えてしまうので、いい意味で使われたいですね。

 

「さすが!」

こちらはポジティブな意味で使われることがほとんどですね。

日頃の相手の能力を認めていることが見える言葉なので、言われる側はダブルで嬉しいですよね。

使いすぎるとヨイショかよと思われてしまいますが、たいていは言われて嫌な気分はしません。

ここぞのときに一言ポロッとこぼすように言うだけでも非常に効果的です。

 

 

これらの言葉のように、日頃相手をどのように思っているかが、言葉の端に出てしまいます。褒める言葉や、貶す言葉だけでなく、こうした言葉にも気をつけて言葉を用いていきたいですね。

 

できれば、心の底から相手のことをよく思い、こうした言葉が一切でない指導者だとかなり素敵だと思います。